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会社設立は自分でできる? 電子定款と頼む価値がある場合

松江で会社を始めようと考え、法務局のホームページや会社設立の本を見る方は多いはずです。「これは自分でもできそうだ」と思う一方、「途中で止まってしまわないか」と不安にもなります。

会社設立の登記は、法律上、自分で申請してかまいません。設立までの大まかな流れと、電子定款で費用を抑える方法、そして司法書士に頼む価値がある場面を、順番に説明します。

この記事のポイント

  • 時間と根気があれば、会社設立の登記は自分でも進められます
  • 電子定款なら紙の収入印紙4万円が不要。認証手数料も条件しだいで1万5千円に下がります
  • 出資者が複数いる、開業日までに確実に終わらせたい場合は、依頼したほうが早く済むことがあります

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目次

結論:会社設立の登記は自分でもできる

会社設立の登記とは、定款で定めた内容にもとづいて法務局へ申請し、法人としての成立を登記簿に記録する手続きです。

結論から言うと、時間と根気があれば自分でも設立できます。ただし、出資者が複数いる場合や、開業日までに確実に終わらせたい場合は、頼んだほうが結果的に早く済むことがあります。

設立登記までの流れ

会社設立の手続きは、大きく4つの段階で進みます。

  • 定款を作成する(会社の名前・目的・本店所在地・機関設計などを決める)
  • 株式会社の場合は、公証役場で定款の認証を受ける(合同会社は認証が不要)
  • 出資金を発起人の口座に払い込む
  • 法務局へ設立登記を申請する

ここでいう「発起人」とは、会社の設立を企画し、定款に署名する人のことです。多くの場合、出資者本人がそのまま発起人になります。

登記が完了した日が、会社の設立日になります。松江市内で手続きする場合、登記の申請先は松江地方法務局です。登記の際は、登録免許税として株式会社なら資本金の0.7%(最低15万円)程度がかかります。定款の認証手数料は、これとは別に公証役場へ支払います。

電子定款なら、紙の印紙4万円がかからない

定款を紙で作って公証役場に提出する場合、収入印紙4万円を貼る必要があります。

定款をPDFにして電子署名を付ける「電子定款」であれば、この印紙が不要になります。専用のソフトやICカードリーダーなどの環境を用意する手間はありますが、費用だけで見れば電子定款のほうが安くなります。

司法書士に依頼する場合は、多くの事務所が電子定款に対応しているため、この印紙代の負担を意識せずに済みます。

自分で設立する場合の費用の目安

自分で設立する場合にかかる実費は、登録免許税・定款認証手数料などです。電子定款であれば、紙の印紙4万円は不要です。

当事務所に依頼した場合の費用感は、次のとおりです。資本金が少なく、登録免許税が最低額になるケースの概算例です。

費用の内訳 金額の目安
当事務所の報酬(税込) 110,000円
登録免許税 150,000円
定款認証手数料 約30,000円(条件を満たせば15,000円)
合計 約29万円(報酬は税込)

登録免許税と定款認証手数料は、自分で設立しても同じだけかかります。自分で設立する場合と依頼する場合の差は、この報酬部分だけです。なお、この表の定款認証手数料は軽減前の金額です。ひとりで出資して会社を作る方の多くは、次に説明する軽減の対象になります。

資本金が大きい会社の場合は、登録免許税が資本金の0.7%の実額で計算されるため、15万円を超えることがあります。定款認証手数料も資本金の額によって変わります。資本金100万円未満は30,000円、100万円以上300万円未満は40,000円、300万円以上は50,000円です。

ただし、次の3つの条件をすべて満たす場合は、資本金100万円未満の会社の手数料が15,000円に軽減されます。

  • 発起人全員が個人で、3人以下であること
  • 発起人がそのまま設立時の株式をすべて引き受ける「発起設立」であること
  • 定款に取締役会を置く旨の記載がないこと

ひとりで出資し、機関設計もシンプルな場合は、この軽減の対象になることが多いです。

今回の概算例は、登録免許税が最低額、定款認証手数料が軽減前の30,000円になるケースを前提にしています。軽減の対象になる場合、合計はここからさらに15,000円ほど下がります。

自分でやる場合、現実的なハードルになりやすいところ

制度としては自分で完結できても、実際に進めると次のようなところで足が止まりがちです。

  • 希望する商号が使えるかどうかの確認(同一の本店所在地に同一商号の会社がないかなど)
  • 電子定款を作るための環境(ソフト・ICカードリーダー・電子証明書)を用意する手間
  • 公証役場や法務局は平日日中しか開いておらず、開業準備と並行して足を運ぶ時間の確保が難しい
  • 定款の記載や添付書類に不備があると、法務局から補正を求められ、想定より日数がかかる

機関設計とは、取締役や監査役をどう置くか、株式の譲渡に会社の承認を必要とするかなど、会社の運営ルールを定めることです。出資者が複数いる場合や、将来的に外部から出資を受ける可能性がある場合は、この設計次第で運営のしやすさが大きく変わります。

希望する商号がすでに使われていないか、法務局のオンラインシステムなどで事前に確認しておくと安心です。本店所在地は、実際の営業所と同じ住所でなくてもかまいません。ただし、許認可の取得を予定している場合は、要件を事前に確認しておく必要があります。

特に、出資者が複数いる、あるいは役員の任期や株式の譲渡制限など機関設計を工夫したい場合は、自分で判断すると内容に迷いやすくなります。

こういう場合は、頼む価値がある

次のいずれかに当てはまる方は、司法書士に依頼したほうが結果的に早く、安心して進められます。

  • 出資者が複数いて、株式の持ち分や役員構成を相談しながら決めたい
  • 開業日や取引先との契約に合わせて、決まった日までに登記を終えたい
  • 電子定款の環境がなく、印紙代の負担を抑えたい
  • 平日に法務局・公証役場へ通う時間が取りにくい

逆に言えば、ひとりで出資し、機関設計もシンプルで、時間に余裕がある場合は、自分で進めても大きな支障はありません。

観点 自分で設立 司法書士に依頼
費用の目安 登録免許税・認証手数料などの実費のみ(電子定款なら紙の印紙4万円は不要) 株式会社100,000円(税込110,000円)〜/合同会社70,000円(税込77,000円)〜(いずれも実費別・電子定款対応)
向いている場合 ひとりで出資し、機関設計もシンプルで、時間に余裕がある場合 出資者が複数いる、開業日までに確実に終わらせたい、電子定款の環境がない、平日に法務局・公証役場へ通う時間が取りにくい場合
注意点 電子定款の環境準備や、定款・添付書類の不備による補正対応が必要になることがある 多くの事務所が電子定款に対応しているため、印紙代の負担を意識せずに済む

ご自身の状況がどちらに近いか判断が難しい場合は、状況をお伺いしながら整理できます。→ 相談の予約はこちら

当事務所では、株式会社の設立サポートを100,000円(税込110,000円)から承っています。合同会社の設立サポートは70,000円(税込77,000円)からです(いずれも実費別・電子定款対応)。

税務・社会保険・許認可は、別の専門家の領域です

会社を設立したあとには、税務署への届出や社会保険の手続き、業種によっては許認可の取得が必要になります。これらは税理士・社会保険労務士・行政書士の領域です。

当事務所では登記の手続きを担当し、必要に応じて連携先の専門家をご案内します。特に消費税の届出は、法人化のタイミングによって有利・不利が分かれることがあるため、設立前に税理士へ相談されることをおすすめします。

設立して終わりではなく、そのあとも続けてご相談いただけます

会社を作ること自体は、手続きとしては数週間で終わります。ただ、経営者の方が本当に困るのは、たいてい設立したあとです。

当事務所にご依頼いただいた場合、登記が済んだあとも、次のようなことでお役に立てます。

  • 設立後の伴走——役員の任期が来たときの変更登記、本店の移転、事業目的の追加など、会社を続けるかぎり登記は折々に発生します。そのつど「そろそろこの手続きが要ります」とお声がけします
  • お取引先のご紹介——事業の内容によっては、当事務所がこれまでにお付き合いのある事業者をご紹介できることがあります
  • 他の専門家のご紹介——税理士・社会保険労務士・行政書士など、設立後に必要になる専門家をご案内します。一から探していただく必要はありません

ひとりで会社を始めると、「これは誰に聞けばいいのか」が分からないまま時間が過ぎがちです。最初の窓口を1つ持っておくと、その迷いがなくなります。

なお、こうしたご紹介や設立後のご相談にかかる費用は、内容によって変わるため、この記事の費用の目安には含めていません。設立のご相談の際に、あわせてお尋ねください。

よくある質問

Q. 電子定款を作るには、何を用意すればいいですか?

A. 電子定款の作成ソフト、電子証明書、ICカードリーダーなどが必要です。環境がない場合は、司法書士に依頼すると、この準備をせずに済みます。

Q. 資本金はいくらから会社を設立できますか?

A. 会社法上、資本金1円からでも株式会社を設立できます。ただし、登録免許税には最低額(株式会社は15万円)があるため、資本金を少なくしても登記費用が大きく下がるわけではありません。

Q. 個人事業からの法人化(法人成り)でも、同じ流れで設立できますか?

A. はい、会社設立の手続き自体は同じです。ただし、個人事業で使っていた契約や許認可の引き継ぎ、税務上の届出など、法人化特有の手続きが別途必要になります。

Q. 決算期は自由に決められますか?

A. はい、決算期(事業年度の区切り)は自由に決められます。消費税の免税期間との関係で決算期を検討する方もいます。判断に迷う場合は、税理士へ相談されることをおすすめします。

Q. 相談だけして、その後は自分で手続きを進めてもいいですか?

A. 構いません。定款の内容や機関設計を整理するための相談だけでも受け付けています。その後を自分で進めるか任せるかは、相談後にご自身で判断していただけます。

まとめ

  • 会社設立の登記は、時間と根気があれば自分でも進められる
  • 電子定款を使えば、紙の収入印紙4万円がかからない
  • 当事務所に依頼した場合の費用感は、報酬・登録免許税・認証手数料をあわせて合計:約29万円(報酬は税込)が目安
  • 出資者が複数いる、開業日までに確実に終わらせたい場合は、依頼したほうが早く、安心

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