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遺言書の検認とは?手続き・必要書類・期間・開封後の流れを解説【司法書士が解説】

遺言書の検認手続きと必要書類を司法書士が解説

監修者 司法書士 岩田 剛知(島根県司法書士会 第394号)

ページ更新日:2026年10月5日 一般的な手続きの解説であり、個別のご事情によって必要な対応は異なります。

家族が亡くなったあと、自宅の引き出しから封筒に入った遺言書が出てくることがあります。「すぐに開けて内容を確認してよいのか」「どこへ持っていけばよいのか」と戸惑うのは自然なことです。

自宅などで保管されていた自筆証書遺言は、原則として家庭裁判所の検認を受けます。検認は、遺言が有効か無効かを決める裁判ではなく、相続人に存在と内容を知らせ、検認時点の状態を記録して偽造や変造を防ぐ手続きです。

この記事のポイント

  • 封印(封をして、封じ目に印が押されているもの)のある遺言書は自分で開けず、最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ手続きを先延ばしにせず検認を申し立てる
  • 申立てでは、申立書、遺言者の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍などを準備する
  • 検認後は検認済証明書を取得し、遺言の内容に応じて不動産・預貯金などの手続きを進める

お急ぎの方は、見つけた遺言書の状態をそのままお知らせください。→ 無料相談を申し込む

1. 結論:開封せず、早めに検認を申し立てます

この章でわかること まず保管し、管轄の家庭裁判所へ申立てます

自宅や貸金庫などで保管されていた自筆の遺言書を見つけたときは、次の順番で動きます。

遺言書を見つけた後の流れ

1 現状を保存

封筒・封印・折れ・汚れを含め現状を保つ。書き込みやホチキス留めはしない

2 最後の住所地を確認

その住所地を管轄する家庭裁判所を確認

3 申立書と戸籍を準備

戸籍の範囲は相続人の順位などで異なる

4 家庭裁判所へ申立て

保管者または発見した相続人が申し立てる

5 通知された期日に出席

原本を持参。封印があれば相続人等の立会いのもと裁判所で開封

通知された検認期日に申立人が原本を提出します。封印がある場合は、相続人または代理人の立会いのもと家庭裁判所で開封します。

民法は「遅滞なく」と定めています。これは、具体的な日数の期限ではなく、手続きを先延ばしにせず速やかに進める意味です。相続人同士の話合いが終わるまで待つ手続きでもありません。封印のある遺言書を見つけたら、開けずに申立先へ確認してください。

検認を受けても、遺言の内容が当然に実現するとは限りません。検認は遺言の有効・無効を判断する手続きではありません。

遺言の方式は、法律で決められた書き方です。遺言能力は、遺言時の理解・判断力を指します。これらや内容の解釈が問題になる場合は、別の法的手続きや専門家への相談が必要になることがあります。

2. 検認の意味と、見つけた直後の対応

この章でわかること 検認は内容の正しさではなく、存在と状態を確認する手続きです

検認では、相続人に遺言書の存在と内容を知らせます。遺言書の形状、加除訂正(書き足しや訂正)の状態、日付、署名などを検認の日現在で明確にし、偽造や変造を防ぐための手続きです。家庭裁判所で行われますが、遺言の有効性を確定する裁判とは役割が違います。

民法1004条は、遺言書の保管者または発見した相続人に、家庭裁判所へ提出して検認を請求するよう求めています。条文は、検認の対象外となる公正証書遺言と、裁判所で開封する封印付き遺言書についても定めています。

民法第1004条第1~3項
遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。

2 前項の規定は、公正証書による遺言については、適用しない。

3 封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会いがなければ、開封することができない。

参考:e-Gov法令検索「民法」第1004条

裁判所の案内でも、検認は遺言の有効・無効を判断する手続きではないと説明されています。たとえば、署名や日付の方式に疑問があっても、裁判所は検認の場でその遺言が最終的に有効かどうかを決めるわけではありません。検認を申し立てることと、遺言の有効性に疑問を持つことは両立します。

検認で確認・記録すること 検認だけでは決まらないこと
遺言書の存在、枚数、形状 遺言者に遺言能力があったか
日付、署名、押印、書き足し・訂正の状態 遺言の内容が法的に有効か
封印の有無、検認期日現在の状態 相続人間の争いをどう解決するか

参考:裁判所「遺言書の検認」

見つけた直後にすること

遺言書を見つけたら、最初に封筒の表裏、封印の状態、見つけた場所を確認します。確認は、開封や内容の書き写しをするという意味ではありません。封筒を動かしすぎず、可能であれば外側の状態を写真で記録し、原本は湿気や紛失のない場所に保管します。

相続人に知らせるために、封印を破って中身を見せる必要はありません。裁判所から検認期日の通知が届くため、申立人がすべての相続人を集めてから申し立てる必要もありません。申立ての前に相続人全員から同意を取ることも、検認の条件ではありません。

封印がない場合でも、遺言書の原本を捨てたり、ページを抜いたり、訂正を書き込んだりしないでください。封印がないことは「検認がいらない」という意味ではありません。自宅などで保管されていた自筆証書遺言であれば、原則として検認の対象です。

検認を申し立てる前に遺言書の内容を確認したい事情があっても、封印があるなら開けないでください。封印がない場合でも、財産の処分や相続人への配布を先に進めると、後から原本の状態を説明しにくくなります。

3. 申立人・管轄・必要書類

この章でわかること 保管者または発見した相続人が最後の住所地の家裁へ申立てます

申立人になれる人

裁判所の案内では、申立人は次のいずれかです。

  • 遺言書の保管者
  • 遺言書を発見した相続人

見つけた人が相続人であれば、自分から検認を申し立てられます。相続人全員が共同で申し立てなければならないわけではありません。

申立先は遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所

申立先は、申立人の住所ではなく、遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。最後の住所地が松江市なら、松江市を管轄する家庭裁判所を確認します。遺言者が県外に住んでいた場合は、その最後の住所地の裁判所を調べてください。

住所地の判断が難しい場合は、申立先へ電話で確認します。最後の住所が戸籍や住民票と一致しない場合や、転居直後の場合も同様です。戸籍や住民票をそろえる前に確認すると、書類の出し直しを減らせます。裁判所の所在地一覧や申立書式は、裁判所「遺言書の検認」から確認できます。

必要書類の整理

標準的には、申立書と、遺言者・相続人の戸籍を提出します。戸籍の範囲は、相続人が配偶者・子なのか、子がいないため直系尊属(父母・祖父母など)や兄弟姉妹なのかによって変わります。次の表は入口の整理です。除籍は死亡・転籍などで全員が除かれた戸籍です。改製原戸籍は戸籍の様式変更前の記録です。法定相続情報一覧図の写しは、法務局が認証する相続関係を一覧にした書類です。個別の戸籍のつながりは申立先の家庭裁判所へ確認してください。

書類 準備するもの 注意点
申立書 遺言書の検認申立書 裁判所の書式・記載例を使います
遺言者の戸籍 出生時から死亡時までの戸籍、除籍、改製原戸籍の謄本 全国案内の共通項目です
相続人の戸籍 相続人全員の戸籍謄本 全国案内の共通項目。相続人の類型に応じて追加があります
遺言書の原本 自宅保管の遺言書そのもの 提出時期・方法は申立先の案内を確認します

裁判所の全国案内では、相続関係に応じて次の戸籍も必要です。

  • 遺言者の子・その代襲者(子に代わって相続する孫など)のうち死亡している人がいる場合:その人の出生から死亡までの戸籍。
  • 父母・祖父母などの直系尊属が相続人となる場合:死亡した直系尊属のうち、相続人と同じ代または下の代の死亡記載がある戸籍。たとえば祖母が相続人なら、父母と祖父の死亡記載を確認します。
  • 兄弟姉妹・甥姪が相続人、配偶者のみが相続人、または相続人がいない場合は、父母の出生から死亡までの戸籍と、死亡した直系尊属の死亡記載が必要です。死亡した兄弟姉妹は出生から死亡までの戸籍を用意します。兄弟姉妹に代わって相続する甥・姪が死亡している場合は、その人の死亡記載のある戸籍を用意します。

東京家庭裁判所の案内例では、戸籍謄本等は発行から3か月以内とし、写しや法定相続情報一覧図の写しを利用できる場合があります。これは東京の案内例です。別の家庭裁判所でも代替資料を使える場合があるため、申立先へ確認してください。裁判官の指示により戸籍の原本や追加資料を求められることもあります。

遺言書の原本を提出する時期・方法は申立先の案内に従います。東京家庭裁判所の案内例では、申立て時に提出せず、検認期日に原本を提出します。郵送などの方法は裁判官の指示を確認し、期日まで安全に保管してください。

参考:東京家庭裁判所「遺言書の検認」申立てに必要な書類

4. 費用と期間

この章でわかること 公的費用は印紙と郵便料、期間は裁判所の通知で進みます

申立てに必要な公的費用

裁判所の全国案内で示されている申立ての費用は、遺言書1通(封書の場合は封書)につき収入印紙800円分と、連絡用郵便料です。郵便料は裁判所ごとに異なり、切手または保管金で納付する案内があります。申立先の家庭裁判所が示す納付方法と金額を確認してください。

検認が終わったあと、遺言の執行に使うため、検認済証明書の申請をします。裁判所の案内では、遺言書1通につき収入印紙150円分が必要です。戸籍の発行手数料、郵送費などは、取得する自治体や通数で変わります。

  • 検認の申立て:遺言書1通(封書の場合は封書)につき収入印紙800円分。
  • 連絡用郵便料:切手又は保管金。納付方法・必要額は申立先の家庭裁判所の案内を確認します。
  • 検認済証明書:遺言書1通につき収入印紙150円分。
  • 戸籍・郵送:発行通数・請求方法で変わる実費です。

ここに司法書士などへ依頼する場合の報酬は含まれていません。依頼する範囲や戸籍の数で変わるため、事務所ごとの見積りが必要です。公的な申立費用と専門家報酬を同じものとして扱わないようにしてください。

検認までの期間に一律の法定日数はない

民法1004条の「遅滞なく」は、手続きを先延ばしにせず速やかに進める意味で、一定の日数の期限ではありません。申立てから検認期日までの日数も、裁判所の受付状況、相続人の人数、通知先、戸籍の集まり方、追加書類の有無などで変わります。

通常は、申立て、裁判所による書類確認、相続人への検認期日の通知、期日での検認という順番です。通知が届いたら、出席できない相続人も、出欠や書類の提出について裁判所の案内を確認します。申立人以外の相続人は、期日に出席するかどうかを各人で判断できますが、全員が出席しなくても手続きは行われます。

参考:裁判所「遺言書の検認」申立てに必要な費用・手続の流れ

期間を急いで確認したい方へ 「いつ申立てればよいか」ではなく、申立先と必要書類を先に確認します。原本の提出方法も裁判所へ尋ねると、手続きの見通しを立てやすくなります。→ 遺言書の相談を申し込む

5. 開封済み・封印の扱い

この章でわかること 封印は裁判所で開け、先に開けても検認の申立ては続けます

封印のある遺言書は自分で開けない

封印のある遺言書は、家庭裁判所で、相続人またはその代理人の立会いがなければ開封できません。封筒の口が閉じているだけか、法律上の「封印」があるかを自分で判断しにくい場合もあります。迷ったら封筒を破らず、申立先へ確認します。

検認期日には、申立人が遺言書を提出します。裁判官は、出席した相続人等の立会いのもとで、封印された遺言書を開封して検認します。出席しない相続人がいるからといって、検認ができなくなるわけではありません。

すでに開けてしまった場合

開封済みでも、検認の場で遺言の有効・無効を決めることはありません。開封した日時、開封した人、開封前後の状態をメモし、遺言書の原本と封筒を一緒に保管して、できるだけ早く検認を申し立ててください。開封済みであることを隠さず、申立先へ伝えます。

ただし、民法1005条は、遺言書を提出すべき人が提出を怠り、検認を経ないで遺言を執行した場合、または家庭裁判所外で封印のある遺言書を開封した場合を対象にします。いずれも5万円以下の過料です。過料は刑罰とは異なりますが、開封を勧める説明ではありません。先に開けてしまったときは、隠したり捨てたりせず、事実をそのまま裁判所へ伝えます。

遺言の方式や有効性に疑問がある場合は、遺言が無効になる書き方も確認してください。

民法第1005条
前条の規定により遺言書を提出することを怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、又は家庭裁判所外においてその開封をした者は、五万円以下の過料に処する。

参考:e-Gov法令検索「民法」第1005条/東京家庭裁判所「家裁豆知識1 遺言書の検認」(2006年資料。開封後も検認を進める説明の補助資料)/裁判所「家事事件Q&A」

6. 検認期日・検認後の流れ・司法書士の支援範囲

この章でわかること 期日に原本を提出し、証明書を取得して各手続きを進めます

検認期日にすること

検認期日には、申立人が遺言書の原本と、裁判所から指示された書類を持参します。出席した相続人等の立会いのもとで、裁判官が遺言書の状態を確認します。検認の結果は記録に残ります。

検認期日は、相続人が遺言の内容に同意する会議ではありません。内容に疑問がある相続人が出席しても、その場で有効・無効や遺産の分け方を決める手続きではありません。疑問や争いがある場合は、検認とは別に、調停、審判、訴訟などの手続きが問題になります。

検認済証明書を申請する

裁判所の案内では、遺言を執行するためには、遺言書に検認済証明書が付いていることが必要です。検認が終わったら、遺言書1通につき収入印紙150円分を用意して、検認済証明書を申請します。申請のタイミングや提出方法は、検認を担当した家庭裁判所に確認してください。

遺言の内容に応じて相続手続きをする

検認済証明書を取得した後は、遺言の内容に応じて手続きを進めます。不動産なら相続登記、預貯金なら金融機関の解約・名義変更、株式なら証券会社の名義変更などです。必要書類や受付方法は窓口ごとに異なるため、検認済証明書があればすべての手続きが自動的に終わるわけではありません。

遺言執行者が指定されている場合は、その人が遺言の内容を実現するために動きます。指定がない、指定された人が就任しない、連絡がつかないなどの場合は、別途、遺言執行者の選任申立てが必要になることがあります。検認と遺言執行者の選任は別の手続きです。→ 裁判所「遺言執行者の選任」

相続登記が必要になった場合は、相続手続きの案内をご覧ください。検認後の登記や預貯金の書類を、遺言の内容に沿って整理します。

登記の期限や必要書類は、相続登記の3年ルールでも整理しています。検認済証明書を取得した後の手続きは、不動産の所在地を管轄する法務局へ確認します。

司法書士へ相談できること

司法書士法3条は、司法書士の業務として裁判所へ提出する書類の作成と、その相談を定めています。法務省も、家庭裁判所を含む裁判所へ提出する書類の作成を司法書士の業務として案内しています。

検認では、検認申立書などの裁判所提出書類の作成相談・作成支援、戸籍収集支援、検認後の相続登記を依頼できます。司法書士資格だけで、家庭裁判所の手続代理や検認期日に本人の代理人として出席することはできません。

家事事件手続法22条は、法令に特別の定めがある場合を除き、弁護士以外の者を手続代理人とするには家庭裁判所の許可が必要と定めています。この許可は資格から自動的に生じるものではありません。交渉・裁判の代理は弁護士が担います。必要な場合は当事務所が窓口となり、提携する弁護士をご紹介します。

参考:e-Gov「司法書士法」第3条/e-Gov「家事事件手続法」第22条/法務省「司法書士の業務」

遺言書を見つけた方の相談で確認すること

  • 封印の有無、開封してしまったか、原本が保管されているか
  • 遺言者の最後の住所地と、相続人の人数・関係
  • 検認後に必要な不動産・預貯金などの手続き

遺言書を開ける前に、状況をそのままご相談ください。→ 生前対策・遺言の案内を見る

7. 検認が不要な遺言書

この章でわかること 公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認不要です

すべての遺言書が検認の対象になるわけではありません。次の2つは、民法や法務省の案内により、家庭裁判所の検認が不要です。

遺言書の種類 検認 亡くなった後に確認するもの
自宅などで保管した自筆証書遺言 原則として必要 家庭裁判所へ検認を申立て、検認済証明書を取得
公正証書遺言 不要 公証役場で作成された正本・謄本などを確認
法務局で保管した自筆証書遺言 不要 法務局の遺言書情報証明書などを請求

公正証書遺言は、公証人の関与のもとで作成され、原本が公証役場に保管されます。自宅に正本や謄本が残っている場合でも、家庭裁判所の検認は不要です。手続きに使う書類は、提出先に確認してください。

法務局の保管所に保管されている遺言書は、家庭裁判所の検認が不要です。死亡後の手続きでは、遺言書の内容を確認できる遺言書情報証明書を請求します。

参考:法務省「自筆証書遺言書保管制度・証明書について」/法務省「公証制度について」

8. よくある質問

この章でわかること 開封、参加、費用、検認後の疑問を整理します

Q. 遺言書を見つけたら、すぐ開けて内容を確認してもよいですか?

A. 封印がある場合は、家庭裁判所の検認期日まで開けないでください。封印がない場合でも、原本の状態を保ち、できるだけ早く検認を申し立てます。迷う場合は、封筒をそのまま持って申立先へ確認してください。

Q. 先に開けてしまったら、遺言書は無効になりますか?

A. 家庭裁判所外で開封したことだけで遺言書が無効になるわけではありません。検認は遺言の有効・無効を判断しないためです。開封した日時や状態を記録し、原本と封筒を保管したうえで、できるだけ早く検認を申し立ててください。民法1005条は、遺言書を提出すべき人が提出を怠り、検認を経ないで遺言を執行した場合、または家庭裁判所外で封印のある遺言書を開封した場合を対象にします。いずれも5万円以下の過料です。

Q. 検認の申立てから終わるまで、何日かかりますか?

A. 一律の法定処理日数はありません。戸籍の収集、裁判所の書類確認、相続人への通知、検認期日の指定などで変わります。申立先の家庭裁判所へ、書類をそろえた場合の期日の案内を確認してください。

Q. 相続人全員が検認期日に行かなければなりませんか?

A. 申立人以外の相続人が出席するかどうかは各人の判断に任され、全員がそろわなくても検認は行われます。ただし、裁判所から届いた通知や照会には、案内に従って対応してください。

Q. 検認が終われば、遺言どおりに相続できますか?

A. 検認は遺言の有効・無効を判断する手続きではありません。検認後に検認済証明書を取得し、遺言の内容に応じて相続登記や預貯金の手続きを進めます。遺言の方式や内容に争いがある場合は、検認とは別の相談が必要です。

まとめ

  • 自宅などで保管されていた自筆証書遺言を見つけたら、原本を保存し、手続きを先延ばしにせず検認を申し立てます。
  • 申立先は遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所、申立人は遺言書の保管者または発見した相続人です。
  • 申立書、遺言者の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍などを準備し、必要書類は申立先へ確認します。
  • 申立費用は遺言書1通につき収入印紙800円分と連絡用郵便料、検認後の証明書は1通につき収入印紙150円分が公的案内です。
  • 開封済みの場合も、原本と封筒を保管し、経緯を裁判所へ伝えて検認を申し立てます。
  • 公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認不要です。

検認は、遺言の中身を家族で決める手続きではなく、遺言書の存在と状態を記録する手続きです。封印、最後の住所地、戸籍の範囲が分からない段階でも、遺言書を開けずに相談すれば、次の確認事項を整理できます。

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判断に迷ったときは

遺言書を見つけたものの、封印の有無や申立先が分からない、戸籍をどこまで集めればよいか不安という場合は、遺言書を開ける前にご相談ください。すでに開封してしまった場合も、経緯をそのままお伝えください。検認の要否、家庭裁判所へ提出する書類、検認後の相続登記など、今の段階で必要な確認事項を整理します。

岩田司法書士事務所では、初回60分の相談を無料でお受けしています。松江市・安来市・出雲市・米子市を中心に、島根県・鳥取県全域に対応しています。相続手続きの案内は相続のページ、遺言や生前対策の案内は生前対策のページでご覧いただけます。

電話:0852-28-0336(平日9:00~18:00)

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参考にした公的資料

e-Gov法令検索「民法」第1004条・第1005条

裁判所「遺言書の検認」

東京家庭裁判所「遺言書の検認」申立てに必要な書類

東京家庭裁判所「家裁豆知識1 遺言書の検認」(2006年資料。開封後も検認を進める説明の補助資料)

裁判所「家事事件Q&A」

裁判所「遺言執行者の選任」

e-Gov「司法書士法」第3条

e-Gov「家事事件手続法」第22条

法務省「司法書士の業務」

法務省「自筆証書遺言書保管制度・証明書について」

法務省「公証制度について」

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