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相続人以外への不動産遺贈|登記の手続きと必要書類【司法書士が解説】

相続人以外への不動産遺贈の登記手続きと必要書類を司法書士が解説

この記事の監修者 司法書士 岩田 剛知(島根県司法書士会 第394号)

ページ更新日:2026年9月28日 ※一般的な手続きの解説です。個別のご事情によって必要な対応は異なります。

「相続人に当たらないことを確認した姪に自宅を渡したい」「長年お世話になった知人に土地を残したい」。このように、法定相続人ではない人へ不動産を渡したい場合は、遺言で遺贈を指定できます。

ただし、遺言を書けば自動的に名義が変わるわけではありません。遺言者が亡くなった後、受遺者と登記義務者が不動産の所有権移転登記を申請します。相続人に対する遺贈だけに認められた単独申請の特例は、相続人以外の受遺者には使えません。準備する人と書類が変わります。

この記事のポイント

  • 相続関係を確認したうえで相続人以外へ不動産を遺贈する場合、原則として受遺者と登記義務者の共同申請です
  • 全財産の2分の1など財産全体の割合で指定する包括遺贈と、特定の不動産を指定する特定遺贈では、登記や相続関係の整理が異なります
  • 遺言執行者を指定し、遺言書に不動産を正確に特定する情報を入れておくと、死亡後の手続きで確認すべき点を減らせます

不動産を誰に渡すか、登記を誰が進めるかを早めに整理したい方は、無料相談の詳細を確認するところから始められます。

1. 相続人以外への遺贈登記は共同申請が原則

この章でわかること 誰が登記申請に関わるのかを最初に確認できます

遺贈とは、遺言者が遺言によって財産を無償で渡すことです。民法第964条は、遺言者が包括または特定の名義で財産の全部または一部を処分できると定めています。受遺者は、相続人に限られません。

民法第964条
遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。

参考:e-Gov法令検索「民法」第964条

不動産の登記は、登記権利者と登記義務者が共同して申請するのが基本です。不動産登記法第60条が共同申請を定め、遺贈による所有権移転では、受遺者が登記権利者、遺言者の相続人または遺言執行者が登記義務者となる形が一般的です。

不動産登記法第60条
権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。

参考:e-Gov法令検索「不動産登記法」第60条

2023年4月1日から、遺贈によって不動産を取得した「相続人」は、登記権利者として単独で申請できる規定が置かれました。不動産を受け取る人が相続人ではない場合、この特例の対象外です。姪や甥は代襲相続などで相続人になる場合があるため、相続関係を確認したうえで判断します。内縁の配偶者、友人、公益法人など、相続人ではない受遺者が一人で申請できると決めつけないでください。

法務局の現行ハンドブックも、単独申請の案内を「遺贈により不動産を取得した相続人」に限定しています。相続人以外の受遺者については、遺言書の内容、遺言執行者の有無、相続人の協力の可否を確認して申請方法を決めます。

不動産登記法第63条第3項
遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による所有権の移転の登記は、第六十条の規定にかかわらず、登記権利者が単独で申請することができる。

参考:e-Gov法令検索「不動産登記法」第63条

相続人以外への特定遺贈で、遺言執行者が就任している場合は、受遺者と遺言執行者が共同で申請します。遺言執行者がいない場合は、原則として受遺者と相続人全員が共同で申請します。相続人の協力を得にくいときは、家庭裁判所へ遺言執行者の選任を申し立てる方法もあります。遺言書に遺言執行者を指定することは、死亡後の登記を進める準備になります。

民法第1012条第2項は、遺言執行者がある場合の遺贈の履行を遺言執行者が行うことを定めています。また、遺言執行者は任務を始めたら、すぐに遺言の内容を相続人へ通知する必要があります。受遺者と執行者だけで進める場合も、相続人への通知が不要になるわけではありません。

民法第1012条第2項
遺言執行者がある場合には、遺贈の履行は、遺言執行者のみが行うことができる。

民法第1007条第2項
遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければならない。

参考:e-Gov法令検索「民法」第1007条

参考:e-Gov法令検索「民法」第1012条、裁判所「遺言執行者選任」

2. 特定遺贈と包括遺贈の違い

この章でわかること 不動産をどのように指定した遺言なのかを見分けます

遺贈には、特定遺贈と包括遺贈があります。名称が似ていますが、遺言で指定する対象と、受遺者が承継する範囲が違います。

項目 特定遺贈 包括遺贈
指定の仕方 「松江市○○町の土地と建物」など特定の財産を指定 「全財産の2分の1」など割合で指定
承継する範囲 指定された財産が中心 割合に応じて積極財産と債務を承継
不動産の特定 登記事項証明書と照合できる表示が必要 全体の財産関係と割合の確認が必要
相談時の主な確認 物件の同一性、負担の有無、登記手続き 相続債務、遺産分割、放棄や税務を含む全体整理

「不動産を遺贈する」という言葉だけでは、特定遺贈か包括遺贈か判断できないことがあります。「自宅を姪に遺贈する」は特定遺贈に近い指定ですが、土地と建物の表示が曖昧だと別の確認が必要です。「全財産の3分の1を友人に遺贈する」は包括遺贈です。

包括受遺者は、民法第990条により相続人と同じ権利義務を持ちます。相続人以外の人であっても、遺産全体の割合を受け取る指定なら、特定の不動産だけを受け取る場合と同じようには扱えません。債務や遺産分割への関係も確認します。土地や建物を「全部」と指定していても、財産全体の割合ではなく一筆の土地全部を指す場合は、特定遺贈になり得ます。文言だけで分類せず、遺言全体を読みます。

民法第990条
包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。

参考:e-Gov法令検索「民法」第990条

本記事は、相続人以外の人に特定の不動産を渡すケースを中心に説明します。包括遺贈に該当する場合は、遺言執行者の手続きだけでなく、相続債務、遺贈の承認・放棄、税務を含めて個別に確認してください。

3. 遺言を作る前に決めておくこと

この章でわかること 死亡後に登記を進めるため、遺言に何を入れるかが分かります

受遺者を誰にするか

受遺者の氏名、住所、生年月日などは、本人を特定できるように記載します。法人を受遺者にする場合は、法人名と主たる事務所などを確認します。氏名だけでは同姓同名の人と区別できないことがあるため、遺言を作る時点の住所や関係も整理します。

不動産を正確に特定する

不動産は、住所として呼ばれている地番と、登記記録上の所在・地番・地目・地積、建物の所在・家屋番号などが一致しないことがあります。固定資産税の納税通知書だけでなく、登記事項証明書を確認して、土地と建物を一つずつ記載します。共有持分がある場合は、持分も指定します。

「松江の家」「実家」だけでは登記手続きに足りない可能性があります。遺言作成前に、法務局で取得した登記事項証明書と固定資産課税明細を並べ、漏れている土地、私道持分、未登記建物がないかを確認します。遺言が無効になる書き方は遺言が無効になる書き方で確認できます。

遺言執行者を指定する

遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他の執行に必要な行為をする権利義務を持ちます。遺言で受遺者に指定した人と、遺言執行者を同じ人にする必要はありません。登記に協力できる人、連絡を受けられる人、必要な事務を担える人かを考えます。内容を変える場合は遺言は書き直せる?も確認します。

民法第1012条第1項
遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。

参考:e-Gov法令検索「民法」第1012条

遺留分と家族への説明を考える

相続人以外へ不動産を遺贈すると、法定相続人の遺留分に関わることがあります。遺留分を侵害された人が、受遺者に金銭の支払いを請求する制度です。不動産を受け取れることと、相続人との争いが起きないことは同じではありません。財産の一覧と、なぜその人に渡したいのかを整理しておきます。詳しくは遺留分とは?もご覧ください。

遺言の付言に気持ちを書くことはできますが、付言だけで登記の権利関係や相続人の同意が不要になるわけではありません。法的な指定と、家族へ伝えたい事情を分けて書きます。

4. 亡くなった後の登記手続きの流れ

この章でわかること 死亡後に誰が何を確認するのかを順番に整理できます

相続人以外への特定遺贈を登記する順番

  1. 遺言書と遺言執行者の有無を確認する
  2. 受遺者、相続人、不動産の登記記録を確認する
  3. 遺言執行者または相続人と受遺者が申請方法を決める
  4. 必要書類を集め、登記原因証明情報と申請書を準備する
  5. 不動産所在地を管轄する法務局へ申請する
  6. 登記完了後、登記事項証明書で名義と持分を確認する

最初に遺言書の原本を確認します。公正証書遺言と、法務局で保管された自筆証書遺言は、家庭裁判所の検認が不要です。それ以外の自筆証書遺言などは、原則として検認を経てから使います。検認は遺言の有効性を保証する手続きではありません。遺言の種類により提出する書類が異なります。検認の意味は裁判所の検認案内、保管制度との関係は政府広報でも確認できます。

遺言執行者が指定されている場合は、就任するかを確認し、就任後に不動産と相続関係を調べます。相続人以外への特定遺贈では、就任した遺言執行者と受遺者が共同で申請します。遺言執行者がいない場合は、原則として相続人全員と受遺者が共同で申請します。協力を得にくい場合は、家庭裁判所への遺言執行者選任申立ても検討します。

申請書には、登記の目的、登記原因とその日付、権利者・義務者、課税価格、登録免許税などを記載します。遺贈の場合の登記原因は通常「遺贈」ですが、遺言の内容や先行登記によって確認事項が変わります。申請人の住所・氏名、不動産の表示が遺言書、戸籍、住民票、登記事項証明書で食い違わないかを照合します。

申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。複数の不動産が別々の管轄にある場合、申請先も分かれます。オンライン申請や郵送申請の利用可否、原本還付の方法は、申請前に法務局の案内で確認します。

相続登記の申請義務は、死亡した人から相続または相続人に対する遺贈で所有権を取得した場合を対象にしています。相続人ではない受遺者が特定遺贈で不動産を取得した場合、その取得自体には同じ3年以内の申請義務はありません。ただし、相続人が別の不動産を取得している場合など、相続関係全体で義務が生じることはあります。登記を先送りする趣旨ではなく、第三者に権利を主張するためにも、早めに申請方法を確認します。詳しくは相続登記の3年ルールをご覧ください。

参考:e-Gov法令検索「不動産登記法」第76条の2、e-Gov法令検索「民法」第177条

登記が完了したら、受付のお知らせだけで判断せず、登記事項証明書を取得して所有者と持分を確認します。住所変更や抵当権など、遺贈登記以外の登記が必要な場合は、同時に行うか別申請かを整理します。

受遺者が複数いる場合は、誰がどの持分を取得するかも遺言の文言と申請書でそろえます。「姪たちに遺贈する」だけでは、人数や持分が特定できないことがあります。共有にするのか、一人が取得して代償を払うのかは、遺贈登記の前に確認します。

登記申請後に補正を求められた場合は、法務局が示す不足書類や記載の修正を確認します。受遺者と登記義務者の双方が関係する申請では、補正のための連絡が取れないと手続きが止まります。遺言執行者の連絡先と、相続人へ通知する方法を遺言作成時から整理しておくと安心です。

5. 必要書類と集め方

この章でわかること 事案ごとに変わる書類を、役割ごとに確認できます

必要書類は、遺言の種類、遺言執行者の有無、登記名義人の住所変更、相続人の協力状況などで変わります。次の表は一般的な確認項目です。これだけで全件の添付書類が決まるわけではありません。

書類・情報 主な確認内容
遺言書 公正証書、自筆証書、保管制度の証明書など。検認の要否と、提出する原本・正本を確認
被相続人の死亡戸籍 死亡の事実と、登記義務者となる相続人の関係を確認。執行者ありの場合も必要範囲を個別確認
遺言執行者の資格書類 遺言による指定、または家庭裁判所の選任審判書など。就任と通知の状況を確認
受遺者の住民票等 登記権利者の住所・氏名を確認
不動産の登記事項証明書 所有者、住所、地番、家屋番号、共有持分、担保権を確認
権利証・登記識別情報 登記義務者側の本人確認情報として必要になるかを確認
固定資産評価証明書等 登録免許税の課税標準を確認
印鑑証明書・委任状等 相続人または遺言執行者の申請資格・印鑑を確認。事案により必要書類が変わる

戸籍は、被相続人の死亡と、登記義務者となる相続人の関係を確認するために集めます。遺言執行者が就任している場合も、全ての相続戸籍が一律に必要とは限りません。必要範囲は、遺言書と申請人の資格を見て法務局へ確認します。

登記名義人の住所が登記記録と最後の住所で違う場合は、住所のつながりを示す住民票の除票や戸籍の附票などが必要になることがあります。保存期間や自治体の発行状況により別の証明が必要になるため、早めに確認します。生前の備え全体は生前対策の案内もご覧ください。

遺言執行者が登記手続きをする場合は、遺言執行者の資格を示す遺言書、または家庭裁判所の選任審判書などを用います。遺言執行者が法人や専門職の場合は、法人の代表者資格や委任状なども確認します。権利証や登記識別情報が見当たらない場合も、代替の本人確認情報が必要になることがあるため、先に相談します。

不動産の表示に漏れがある、相続人の一部に連絡がつかない、遺言書の文言が登記原因として使えるか不明、といった場合は、申請前に登記所または司法書士へ確認します。書類を先に全て集めてから相談する必要はありません。不動産登記の相談先は相続・不動産登記の案内でも確認できます。

必要書類や登記費用の整理は、相続登記の費用相場も参考になります。ただし、相続人以外への遺贈は税率や申請人が異なるため、同じ計算になるとは限りません。

登記識別情報や権利証が見当たらない場合も、直ちに遺贈ができなくなるとは限りません。登記義務者の本人確認や代替書類など、別の手続きが必要になることがあります。紛失に気づいた時点で、申請方法を確認してください。

6. 登録免許税などの費用

この章でわかること 公的な登録免許税と、その他の費用を分けて考えられます

遺贈登記では、登録免許税、登記事項証明書や戸籍などの実費、遺言書の作成・保管に関する費用、専門家へ依頼する場合の報酬などがかかります。これらは同じ「登記費用」と呼ばれても、支払先と計算方法が違います。

登録免許税は、原則として不動産の価額に税率を掛けて計算します。相続人に対する遺贈を含む相続の所有権移転登記は、原則として1,000分の4です。相続人以外への特定遺贈は、原則として贈与などと同じ1,000分の20です。土地か建物かでこの税率を曖昧に変えるのではなく、受遺者が相続人か、登記原因が遺贈かを確認して計算します。

課税標準となる不動産の価額は、原則として市町村の固定資産課税台帳に登録された価格です。土地と建物、共有持分では計算対象が変わります。評価額が分からない段階で、総額を先に決めないでください。

司法書士へ依頼する報酬は、物件数、相続人・受遺者の人数、戸籍収集、住所変更、遺言執行者の関与、法務局からの補正対応などで変わります。事務所ごとの受任範囲も異なるため、登録免許税と報酬を分けた見積りを確認します。

相続税については、不動産を遺贈で取得した人にも課税関係が生じることがあります。相続税額の2割加算は、相続人かどうかだけで決まらず、配偶者や被相続人の一親等の血族などに当たるかで判定します。兄弟姉妹など、相続人でも加算対象になる場合があります。基礎控除、他の財産、債務、相続人の人数などで計算は変わるため、この記事では税額を試算しません。当事務所が窓口となり、提携する税理士をご紹介します。

不動産取得税は、包括遺贈と相続人に対する特定遺贈が非課税とされる一方、相続人以外への特定遺贈は課税対象となる扱いがあります。登録免許税とは別の税金です。譲渡所得、法人が受遺者になる場合なども含め、当事務所が窓口となり、提携する税理士をご紹介します。

参考:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」、国税庁「No.4157 相続税額の2割加算」、愛媛県「不動産取得税Q&A(遺贈)」

7. つまずきやすい点と農地の注意

この章でわかること 遺言を書いた後・死亡後に起きやすい確認漏れを整理します

遺言書に書いた不動産が登記名義人の財産ではない

遺言者が「自宅」と呼んでいた不動産が、実際には共有名義だったり、すでに売却されていたりすることがあります。遺言の作成時と相続開始時で登記記録が変わる可能性もあります。死亡後に登記事項証明書を取り直し、遺言の対象と一致するか確認します。

受遺者が先に亡くなっている

受遺者が遺言者より先に亡くなっている場合、その子が当然に同じ不動産を受け取れるとは限りません。遺言の文言、遺贈の種類、民法の規定を確認します。受遺者を一人だけ書くのではなく、予備的な指定を検討することもあります。

相続人以外の受遺者が登記を単独申請できると思っている

相続人に対する遺贈の単独申請と、相続人以外への遺贈は区別します。相続人以外の受遺者が単独で申請できると案内している情報を見つけたときは、現行の不動産登記法第63条第3項の対象者を確認してください。受遺者の資格を誤ると、申請人と添付書類の準備がやり直しになります。

農地が含まれている

農地は、農地法上の許可や届出が関係する場合があります。農地を遺贈する場合、登記だけを先に考えず、農業委員会などへの確認を含めて進めます。本記事では農地特有の許可要件や例外までは扱いません。

ほかにも、抵当権が残っている、未登記建物がある、相続人の一人が遺言の有効性を争っている、といった事情があれば、通常の特定遺贈登記と同じ順番では進みません。申請を急ぐ前に、事実関係と争いの有無を整理します。有効性をめぐる代理交渉は弁護士の業務です。当事務所が窓口となり、提携する弁護士をご紹介します。

遺言に不動産を指定する段階で、死亡後の登記方法まで確認しておくと、相続人以外への遺贈でも手続きの担当者が明確になります。→ 相談内容を送る

8. よくある質問

この章でわかること 相続人以外への遺贈登記で迷いやすい点を確認できます

相続人以外の受遺者が一人で登記申請できますか?

相続人以外への特定遺贈では、原則として受遺者と登記義務者の共同申請です。遺言執行者が就任していれば受遺者と遺言執行者、いなければ受遺者と相続人全員が申請人になります。相続人に対する遺贈に限る単独申請の特例は、相続人以外には適用されません。

遺言執行者を司法書士に指定すれば、登記は自動で完了しますか?

自動で完了するわけではありません。遺言執行者が就任し、対象不動産と相続関係を確認したうえで、受遺者との申請準備を進めます。遺言執行者としての受任可否、登記以外の事務、報酬や実費は、作成前に確認が必要です。

「全財産を友人に遺贈する」と書けば特定遺贈ですか?

「全財産を遺贈する」「全財産の2分の1を遺贈する」のように財産全体を割合で指定する場合は、通常は包括遺贈です。包括受遺者は相続人と同じ権利義務を持つため、特定の不動産だけを受け取る特定遺贈とは整理が変わります。文言を自己判断せず、遺言作成時に確認してください。

登録免許税は不動産の価格の何パーセントですか?

相続人に対する遺贈を含む相続の所有権移転登記は、原則として不動産の価額の1,000分の4です。相続人以外への特定遺贈は、原則として1,000分の20です。課税標準となる価額と登記原因を確認して計算します。

遺贈を受けた不動産の相続税も司法書士に計算してもらえますか?

登記手続きと相続税の申告・計算は別の業務です。相続税額の2割加算は相続人かどうかだけで決まらず、続柄や例外を確認します。当事務所が窓口となり、提携する税理士をご紹介します。

9. まとめ

  • 相続人以外へ不動産を遺贈する場合、登記は共同申請が原則です
  • 特定遺贈と包括遺贈では、指定する対象と承継する範囲が異なります
  • 遺言には受遺者、不動産の登記上の表示、遺言執行者を正確に定めます
  • 死亡後は、遺言書、戸籍、登記事項証明書、住所関係の書類を照合します
  • 登録免許税、実費、専門家報酬、相続税を分けて確認します

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追加参考:e-Gov法令検索「民法」第1007条、同法第985条、不動産登記法第76条の2

政府広報「自筆証書遺言書保管制度」、裁判所「検認案内」、愛媛県「不動産取得税Q&A(遺贈)」

参考にした公的資料

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